ふるさと納税について調べている中で、思わず二度見してしまうような返礼品を見つけました。
それが、「純金の文鎮」や「金の小判」といった、いわゆる現物資産としての金製品です。
正直なところ、ふるさと納税の返礼品といえば食品や日用品のイメージが強かったので、こうした品が用意されていること自体、少し意外でした。
寄付金額は5万5,000円程度から用意されているものもあれば、100万円を超える高額なもの、さらには一般的な感覚では想像しにくい金額のものまで幅広く存在します。
ただし、ふるさと納税には明確なルールがあり、返礼品の返礼率は「経費込みで一定割合未満」に抑えることが求められています。
事務手数料や配送費などを含めて考えると、実際に手元に届く返礼品の価値は、寄付額の2〜3割程度になるケースが多いとされています。
例えば、北海道北見市の返礼品の中には、90万円の寄付に対して「純金10gの文鎮」が設定されているものがあります。
仮に金の相場を1gあたり約2万3,000円前後とすると、10gでおよそ23万円相当になります。
もちろん、金の価格は日々変動するため、これはあくまで計算上の目安に過ぎませんが、返礼品の価値をイメージするには十分な数字です。
ここで改めて、ふるさと納税の基本的な仕組みを確認してみます。
制度上、自己負担額は原則として2,000円。
理屈の上では、「2,000円の自己負担で、約23万円相当の返礼品を受け取る形になる」と考えることもできます。
ただし、これは税控除の上限内で寄付を行えた場合の話であり、すべての人に当てはまるわけではありません。
当然ながら、こうした高額な寄付を誰もができるわけではありません。
私自身、とてもこの金額帯の寄付ができる立場ではなく、「すごい世界だな」と眺めているだけです。
ただ、高額納税が可能な人の中には、ふるさと納税を単なる節税制度としてではなく、現物資産を受け取る一つの選択肢として活用している人もいるのかもしれません。
気になったので、「このレベルの寄付ができるのは、どのくらいの所得水準なのか」を目安として計算してみました。
他に大きな控除がない前提条件で試算すると、年収ベースでおおよそ2,300万〜2,500万円程度の給与所得者が一つの目安になる、という結果になります。
もちろん、家族構成や各種控除、税制改正によって状況は大きく変わるため、あくまで参考値です。
一方で、比較的低い寄付額の金関連返礼品も存在します。
例えば、甲府市の古銭系の返礼品では、5万5,000円の寄付で0.3g相当の金が含まれるものがあります。
この金額なら現実的に検討できそうに見えますが、計算してみると返礼率はおよそ12.5%程度となり、高額寄付のケースと比べると効率は下がります。
さらに驚かされるのが、桁違いの高額返礼品です。
山梨県南アルプス市では、純金(K24)製の「黄金の将棋駒」9種コンプリートセットが返礼品として用意されており、寄付金額は5,860万円。
もはや一般的な節税の話を超えた世界ですが、制度上は存在しているのが現実です。
こうした事例を見ていると、ふるさと納税は単なる「お得制度」というよりも、制度を深く理解した人が自分の資産の持ち方を考える一つの手段として使っている側面もあるのだと感じます。
ただし、金価格の将来を保証するものではありませんし、返礼品の価値や税務上の扱いについては、必ず最新情報や公式資料を確認する必要があります。
自分にはまだ縁遠い話ではありますが、制度の奥深さと、使いこなす人たちの発想には、ただただ感心するばかりです。

